最高傑作との呼び声も高いミュージカル『サンセット大通り』全キャストビジュアル公開
全キャストビジュアル公開!ミュージカル『サンセット大通り』ビジュアル撮影現場レポート&インタビュー

株式会社ホリプロ社は、来年2020年3月14日(土)~ 3月29日(日)の期間にて公演が予定されているミュージカル『サンセット大通り』に出演する全キャストのビジュアルを公開、また、ビジュアル撮影現場のレポート及び出演者のインタビューを公開した。
天才作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーの最高傑作との呼び声も高いミュージカル、『サンセット大通り』が2020年3月、実に5年ぶりとなる待望の再々演を迎える。
1993年にロンドンで初演され、翌年ブロードウェイに進出すると、作品賞と主演女優賞を含む7部門で受賞の栄誉に輝いた作品。日本では2012年に鈴木裕美演出、安蘭けい主演により初演されて好評を博し、2015年には濱田めぐみをWキャストに迎えて再演された。
この度の再々演でも、ミュージカル界屈指の難役と言われる大女優ノーマ・デズモンド役はやはり、安蘭けいと濱田めぐみのWキャスト。ノーマが偏執的な想いを寄せる売れない脚本家のジョー役には、新たに松下優也がキャスティングされて安蘭とコンビを組むほか、2015年には安蘭と組んだ平方元基が濱田の相手役を務める。
8月某日、Wノーマ&ジョーがビジュアル撮影に臨んだスタジオで、濱田と平方の姿をキャッチ。また、支度中だった安蘭と松下を含めた4人から、作品が動き出した今の心境を聞くことができた。
取材・文/町田麻子
▼公演詳細はこちら
https://horipro-stage.jp/stage/sunsetblvd2020/
スタジオに立ち現れた作品世界

平方のソロ、ツーショット、濱田のソロ、という順番で行われた今回の撮影。スーツをビシっと着こなし、カメラに鋭い眼差しを送る平方はすっかりジョーという感じだが、本人いわく
とのこと。
愛嬌あふれるこの言葉の通り、カメラが向けられていないところではスタッフと楽しそうに談笑し、爽やかな笑顔を見せていた。この“落差”は、ツーショット撮影になるとさらに激しいものに。
同じ事務所の仲間で、共演歴もある濱田と平方はなんとも親しげで、撮影の合間のスタジオには常に二人の笑い声が響いている。だがひとたび撮影が始まると、二人とも表情が一変。
「ノーマとジョーの温度差を出したい」との演出を受け、濱田は時に痛々しいほど恍惚とした笑みを浮かべ、一方の平方は少し冷めた打算的な顔を覗かせる。『サンセット大通り』の音楽が流れていたこともあり、スタジオには既にラブ・サスペンスな作品世界が立ち現れていた。
ソロ撮影に移っても、濱田は引き続き大女優のオーラを身にまとい、目線や手つきなど細かい動きでノーマを表現していく。だが撮影を終えて楽屋に戻ると、ふと鏡に映った自身を見やり、
とひと言。
と、さっぱりとした笑顔を見せる。
この切り替えの速さもまた、彼女が幅広い役を自分のものにできる理由のひとつなのだろう。
安蘭けい「ノーマは年齢を重ねることでさらに膨ませられる役」

2015年の公演が終わった時には、“やり切った感”とともに、また次の機会もあればいいなとの思いも湧いていました。というのも、ノーマというのは年齢を重ねることで、経験を反映させてさらに膨ませていける役。実際この5年間で、私も色々な経験をしてきました。
あまり人には言いたくないことですけれど、年をとったな、と感じることもあります。あの頃できたことができないなとか、ちょっと携帯が見えにくくなったなとか(笑)、そういうリアルな実感を生かして、また新しいノーマを作りたいと思っています。
初演はシングルでしたが、再演はめぐちゃんとのWキャスト。影響されないようにという裕美さんの方針で、稽古はお互い全く見なかったんですが、同じ役をやっている人がいると思うだけで刺激になって、初演とはまた違う気持ちで取り組めていました。私のほうが先に千秋楽を迎えたので、めぐちゃんの千秋楽だけは観ることができたんですが、稽古を見ていても影響されることは少なかったかもしれないと思うくらい、本当に全然違っていましたね。

ジョー役の松下優也さんとは、先ほど初めてご挨拶させていただきました。だから本当に本当の“第一印象”になってしまうけれど(笑)、イケメンなのに全然気取っていなくて、親しく喋れそうだなと。役作りをする時には密に話し合いたいから、早い段階でグアっと扉を開けたいと思っています(笑)。彼と一緒に、私も初演や再演でやったことをなぞるのではなく、もう一度新たに作るイメージで取り掛かりたい。初演や再演も観てくださった方に「全然違うものになったね」と言われるくらい、新しい『サンセット大通り』を作りたいなと思っていますので、ぜひ期待していただきたいですね。
濱田めぐみ「ノーマとは、根底に持っている性質が真逆なんです」

松下優也「ミュージカル畑じゃない僕ならではの表現も探したい」

今回のお話をいただいた時は、驚きと喜びと同時に、「俺にできるのか?」という気持ちになりました。僕は音楽から入って、映像をやったりストレートなお芝居をやったりと、いわゆる“ミュージカル畑の人”ではないですからね。
でも最終的には、俺が演じたらどうなるんだろうって、自分自身が楽しみに思えたから出演を決めました。郷に入れば郷に従うことはもちろん大事で、ロイド=ウェバー作品にお客さんが何を求めているかは、僕もちゃんと考えなくちゃいけない。
でもせっかく自分がやらせてもらうなら、ブラックミュージックが大好きな僕ならではの表現を探したい、とも思うんです。そのバランスが難しいところですけど、そこは僕が考えるより、裕美さんにお任せしようかなと(笑)。
ロイド=ウェバー作品もですが、Wキャストというのも人生で初めての経験なんですよ。どんな気持ちかと聞かれたら、“どんな気持ちになるんだろうっていう気持ち”としか答えられないくらい(笑)、どういうものなのか全く分からない。ライバルって感じになるのか、元基君も頑張ってるから俺も頑張ろうってなるのか…。ただ、元基君は既に一度やられているんですよね。それを考えると、稽古を見たら真似してしまいそうだから、僕は僕でジョー役に向き合って作っていったほうがいいのかなと、今は思っています。
安蘭さんとは初共演ですが、主演された『アリス・イン・ワンダーランド』を観たことがあって、外からの勝手なイメージですけど、スッとした硬派な感じの方なのかなと。でも今日初めてお会いしたら、めっちゃ関西弁やったんで(笑)、ホッとしたし嬉しくなりました。僕も普段は関西弁で話しているので、仲良くできるかもしれないと思った…って言うとえらそうですけど(笑)、関西弁同士、いいコミュニケーションを取りながら作っていけたらと。どんなノーマとジョーになるのか、ぜひ劇場に確かめに来てください。
平方元基「ミュージカルの“ブランド品”のような繊細な作品」

前回は、最初はみんな一緒に稽古してたんですけど、僕と柿澤(勇人)のジョーが似通って来ちゃってるところがあったみたいで、途中からチームごとの稽古になったんですよね。意識はしてなくても、お互い聞いた通りに歌ったり喋ったりしてしまっていたみたいです。
だからめぐさんのノーマも、舞台稽古中にチラッと垣間見ただけ。「ダメだ、これ以上見たら柿澤に影響される!」と思って一瞬でやめたんですけど、それでも、なんだか恐ろしそうなノーマだったことは覚えてます(笑)。相手役が替わることは、自分のなかでけじめがつけられるというか、前回どうだったかを考えないでいられるから、僕にとってはいいこと。
瞳子さん(安蘭)と作ったものには愛着があるし、きっと懐かしくはなると思うけど、これからはめぐさんと作るものがすべてだと思っています。めぐさんノーマにボコボコにされて撃ち抜かれるのが、今から楽しみですね(笑)。
全キャストビジュアル

公演概要

■作曲
アンドリュー・ロイド=ウェバー
■脚本・作詞
ドン・ブラック、 クリストファー・ハンプトン
■演出
鈴木裕美
■出演
安蘭けい
松下優也
濱田めぐみ
平方元基山路和弘
平野 綾
太田基裕
戸井勝海
浜畑賢吉
他
■期間
2020/3/14(土)~3/29(日)
■会場
東京国際フォーラム ホールC
▼公演詳細はこちら
https://horipro-stage.jp/stage/sunsetblvd2020/
▼作品公式Twitter
https://twitter.com/sunsetblvd2020
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本記事は、株式会社ホリプロ社の発表を元に制作されています。

